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RCIを用いた押し目・戻り型 無料EAを開発しました|RCI プルバック – Stable Edge Tactica.v1.00

rciを用いたea

MT5向けのRCIインジケータを開発したことをきっかけに、RCIを自動売買へ活用できないか検証しました。

今回開発したEAは、次のとおりです。

RCI プルバック – Stable Edge Tacticalv1.00 無料版

RCI、EMA、ATRという比較的オーソドックスなテクニカル指標を組み合わせた、USDJPY向けのMT5自動売買EAです。

本EAは無料で公開します。

この記事では、EAのロジックだけでなく、開発途中で行った比較検証、採用しなかった条件、最終的に残した設定、年別のバックテスト結果まで整理します。

RCIを単純な逆張りに使わない

RCIは、Rank Correlation Index(順位相関係数指標)の略称です。

一定期間における時間の順位と終値の順位の関係性を、-100から+100の範囲で表します。

一般的には、RCIが+80付近まで上昇すると買われすぎ、-80付近まで下落すると売られすぎと解釈されることがあります。

そのため、RCIを使った戦略として、次のようなルールを思い浮かべる方も多いかもしれません。

  • RCIが-80以下になったら買う
  • RCIが+80以上になったら売る

しかし、単純な逆張りには弱点があります。

強い下落トレンドでは、RCIが低い水準に張り付いたまま、価格がさらに下落することがあります。

反対に、強い上昇トレンドでは、RCIが高い水準にあるからといって、すぐに価格が下落するとは限りません。

そこで今回のEAでは、RCIを単純な逆張り指標として使わず、トレンド方向への押し目買い・戻り売りを捉えるためのタイミング指標として利用しました。

3本のRCIに異なる役割を持たせる

本EAでは、RCIを3本使用します。

  • 短期RCI:9期間
  • 中期RCI:26期間
  • 長期RCI:52期間

短期RCIは、エントリーのタイミングを確認するために使います。

中期RCIは、短期的な反転が大きな流れと矛盾していないか確認するために使います。

長期RCIは、相場全体の方向性を確認するために使います。

さらに、EMAを加えます。

BUYでは終値がEMAより上、SELLでは終値がEMAより下にあることを条件とします。

これにより、RCIが反転しただけで機械的に逆張りを行うのではなく、大きな方向へ沿ったエントリーに限定します。

基本ロジック

最終的に採用したBUY条件は、次のような考え方です。

  • 終値がEMA100より上
  • RCI52が0より上
  • RCI26が0より上
  • RCI9が-50より低い位置から上向きに反転

SELLは反対です。

  • 終値がEMA100より下
  • RCI52が0より下
  • RCI26が0より下
  • RCI9が+50より高い位置から下向きに反転

つまり、大きな流れを確認したうえで、短期RCIの反転を使って押し目や戻りの終了を狙います。

単純な買われすぎ・売られすぎ戦略ではありません。

短期モメンタムの再加速を捉える順張り型EAです。

決済はATRとRCIで管理する

損切り幅と利確幅は、固定pipsではなくATRを基準に設定しました。

最終設定は次のとおりです。

  • ATR期間:14
  • Stop Loss:ATR × 1.4
  • Take Profit:ATR × 2.0
  • Time Stop:24本
  • RCI早期撤退:有効

対象時間足はM30です。

Time Stopは24本なので、最大保有時間は約12時間です。

また、利益確定や損切りへ到達する前でも、短期RCIの勢いが失われた場合は早期撤退します。

BUYポジションでは、RCI9が上昇後に+50を下回った場合に撤退します。

SELLポジションでは、RCI9が下落後に-50を上回った場合に撤退します。

エントリーだけでなく、決済にもRCIを利用しています。

最初の設定では取引回数が少なかった

初期設定では、短期RCIの反転水準を±80としていました。

また、長期RCIについては、方向だけでなく直近の傾きまで確認していました。

最初のバックテスト結果は次のとおりです。

  • 取引回数:88回
  • PF:1.23
  • RF:1.04

対象はUSDJPY、M30、2023年1月から2026年6月1日までです。

PFはプラスでしたが、取引回数が少なすぎました。

そこで、条件を一度に大きく変更するのではなく、一つずつ比較しました。

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RCI反転水準を±50へ変更

短期RCIの反転水準を±80から±50へ変更しました。

結果は次のとおりです。

  • 取引回数:206回
  • PF:1.16
  • RF:0.86

取引回数は増えました。

ただし、これだけでは十分な改善とはいえませんでした。

次に、長期RCIの傾きを必須条件から外しました。

長期RCIが0より上か下かは確認しますが、直近1本のわずかな上下までは要求しません。

結果は次のように改善しました。

  • 取引回数:329回
  • PF:1.17
  • RF:1.18

RCI52は比較的ゆっくり動きます。

直近の傾きまで厳密に要求すると、良い押し目・戻りを逃していた可能性があります。

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EMAは100期間が最も扱いやすかった

次に、EMAフィルターを比較しました。

EMA200では、次の結果でした。

  • 取引回数:329回
  • PF:1.19
  • RF:1.32

EMA100へ変更すると、結果は改善しました。

  • 取引回数:370回
  • PF:1.21
  • RF:1.90

EMA50では、取引回数は増えましたが、質が低下しました。

  • 取引回数:394回
  • PF:1.17
  • RF:1.42

EMAフィルターを完全に外した場合も確認しました。

  • 取引回数:411回
  • PF:1.17
  • RF:1.33

この比較から、EMAは不要な条件ではないと判断しました。

EMAを外すと取引回数は増えますが、PFとRFは低下します。

一方で、EMA200は少し反応が遅く、EMA50は短期的なノイズを拾いやすいようです。

本EAでは、EMA100が最も扱いやすい中間地点でした。

testo

Stop Lossは1.2〜1.4ATR付近が安定

次に、Stop Loss幅を比較しました。

Stop Loss取引回数PFRF
ATR × 1.03701.191.77
ATR × 1.23701.212.25
ATR × 1.43701.232.16
ATR × 1.53701.211.90
ATR × 2.03701.201.67

RFだけを見ると、ATR × 1.2が最良です。

ただし、商品版としては、わずかに余裕を持たせたATR × 1.4を採用しました。

ATR × 1.4はPFが最も高く、RFも十分に高い水準です。

また、ATR × 1.2からATR × 1.5の範囲で成績が大きく崩れていません。

単一の数値だけに過度に依存していないことも重要です。

最終的に採用した設定

最終設定は次のとおりです。

  • 対象銘柄:USDJPY
  • 時間足:M30
  • RCI:9、26、52
  • 短期RCI反転水準:±50
  • EMA:100
  • ATR:14
  • Stop Loss:ATR × 1.4
  • Take Profit:ATR × 2.0
  • Time Stop:24本
  • RCI早期撤退:有効
  • 1日の最大エントリー回数:1回

毎日必ずエントリーするEAではありません。

条件が揃わない日は取引を見送ります。

取引回数を無理に増やすのではなく、ルールを満たした局面だけを対象にします。

全期間のバックテスト結果

USDJPY、M30、2023年1月1日から2026年6月1日までのバックテスト結果は、次のとおりです。

  • 取引回数:370回
  • PF:1.23
  • RF:2.16

複雑な統計モデルや機械学習を利用せず、RCI、EMA、ATRという一般的なテクニカル指標だけで構築しています。

Stable Edge Quantシリーズとは異なる、Stable Edge TacticalらしいEAになりました。

年別成績も公開する

全期間の成績だけでは、EAの性質は分かりません。

そこで、年別のバックテスト結果も掲載します。

2023年

testo(23 24)
  • 取引回数:132回
  • PF:1.18
  • RF:0.85

2024年

testo(24 25)
  • 取引回数:123回
  • PF:1.71
  • RF:5.01

2025年

testo(25 26)
  • 取引回数:115回
  • PF:0.93
  • RF:-0.25

2026年1月1日〜6月1日

testo(26 26 6)
  • 取引回数:51回
  • PF:1.96
  • RF:2.59

本EAは、すべての年で利益を出したわけではありません。

2025年はPF 0.93となり、小幅ながらマイナスでした。

一方で、2026年1月1日から6月1日までの直近期間では、PF 1.96、RF 2.59となっています。

つまり、2025年に一時的な不調があったものの、2026年6月1日時点までのバックテストでは、再び利益を積み上げる状態へ戻っています。

良い年だけを切り取るのではなく、不調年も含めて公開することが重要だと考えています。

なぜ無料公開するのか

今回のEAは、一定の成果を確認できました。

ただし、すべての相場環境で利益を出す万能型EAではありません。

2025年のように、戦略と相性の悪い期間も存在します。

そのため、高額な有料商品として販売するのではなく、無料EAとして公開することにしました。

RCIを使ったEAを試してみたい方や、MT5で自動売買を学びたい方にとって、検証材料の一つになれば幸いです。

無料だからといって、利益を保証するわけではありません。

実運用の前に、ご自身の環境で必ずバックテストとデモ口座での動作確認を行ってください。

ダウンロードページへ↓↓↓

まとめ

RCI プルバック – Stable Edge Tacticalv1.00 無料版は、RCI、EMA、ATRを組み合わせたUSDJPY向けのMT5自動売買EAです。

単純な逆張りではなく、長期方向へ沿った押し目買い・戻り売りを狙います。

開発途中では、RCI反転水準、長期RCIの傾き、EMA期間、Time Stop、Take Profit、Stop Loss幅を一つずつ比較しました。

最終的には、次の結果となりました。

  • 2023年1月1日〜2026年6月1日
  • USDJPY M30
  • 取引回数:370回
  • PF:1.23
  • RF:2.16

2025年には不調期がありました。

しかし、2026年1月1日から6月1日までのバックテストでは、PF 1.96、RF 2.59となり、直近期間でも利益が継続しています。

昔ながらのテクニカル指標を、過度に複雑化せず、自動売買へ落とし込む。

それが、Stable Edge Tacticalシリーズの考え方です。